ヘルスケア

2024.04.05 10:30

米国で鳥インフルエンザが「人間にも感染」 鶏肉や卵、牛乳は安全か?

シャフナー博士は、サルモネラ菌のような細菌による病気を防ぐためには、生肉の取り扱いや調理法に留意し、肉をしっかり焼くことが重要だと強調した。

したがって、肉に関しては適切に調理さえすれば安全だと言える。だが、卵は生で食べたり、部分的に加熱して半熟で食べたりすることが多い。生卵やトロトロの黄身が好きな人にとって、悪い知らせが入ってきた。複数の州が公衆衛生情報を更新し始めたのだ。例えば、ニューハンプシャー州保健福祉局は「鳥インフルエンザと安全な鶏肉調理」に関する報告書をまとめ、「黄身が液状のままにならないよう、卵は十分に加熱すること」と警告している。

米農務省によれば、鳥インフルエンザウイルスは、牛乳が作られる牛の乳腺組織で複製することができるという情報がある。米国で消費される牛乳のほとんどが低温殺菌されており、米食品医薬品局(FDA)も、これにより存在するウイルスはすべて死滅するとしているのだから、安心してほしい。ただし、「生乳」と呼ばれる低温殺菌されていない牛乳や、生乳由来の製品は安全でない可能性がある。FDAも、低温殺菌処理が施されていない生乳や、生乳から作られたチーズなどの製品の摂取によってH5N1型ウイルスが感染するかどうかは、現時点では不明だとしている。

つまり、食品を十分に加熱調理したり低温殺菌したりすることで、安全性は確保されるはずだ。だが、生卵や低温殺菌されていない牛乳を取る人は、鳥インフルエンザの感染が拡大している現時点では少し立ち止まって考えた方がいいかもしれない。

forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

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