アジア

2024.04.06 09:00

中国製EVの輸出台数は毎年のように倍増、だが欧米では不安の声も

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中国製の電気自動車(EV)が、世界市場への参入を続けている。その勢いは、中国の自動車輸出台数が新型コロナウイルス感染症のパンデミック後に急増していることに表れている。2020年は約100万台だった輸出台数は、2021年は200万台と倍増し、メディアの注目を大いに浴びた。

それ以降も、輸出台数はさらに飛躍的な伸びを見せている。中国汽車工業協会(CAAM)によれば、2023年の輸出台数は500万台近くに達したという。

つまり中国の自動車輸出台数は、2021年から2022年にかけて100万台増えた後、中国の自動車メーカーが世界で注目を集めるようになった2022年から2023年にかけて、さらに200万台増えたのだ。

中国からの自動車輸出台数(乗用車、商用車を含む)

2021年:NEV 30万 従来型 170万 NEVの割合:15%
2022年:NEV 70万 従来型 240万 NEVの割合:22%
2023年:NEV 120万 従来型 370万 NEVの割合:25%

※NEV(新エネルギー車:電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車)
※2018年~2020年には年間約100万台を輸出
出典:中国汽車工業協会(CAAM)

中国の自動車輸出台数は、わずか3年でおよそ5倍になった。公式の数字によると、2022年に中国は、自動車輸出台数でドイツを上回って世界第2位の輸出大国になり、2023年には日本をも抜いたと報道された。

ただし、日本と中国の2023年関税データを見ると、中国の輸出台数は約520万台と、日本の約600万台よりも若干少ない。それでも中国が、取引額の大きい主要輸出品第4位である自動車について、世界最大の輸出国になるのは時間の問題のように見える。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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