「大きな採用ニュースを発表します。アップルのSafariには2人のリードデザイナーがいます。本日、そのうちの1人、チャーリー・ディーツを弊社のチームに迎えます! これは私たちとって大きな出来事であり、2024年より開始する私たちの新しい企業戦略の一環となります」
今回の発表には、ほぼすべての製品発表で言及されるであろうキーワード、人工知能(AI)の搭載が含まれている。この発表に続いてミラーは「あなたのためにブラウズするブラウザ」というキャッチフレーズで、同社のArc BrowserにAIを統合する計画について語った。ブラウザがユーザーを積極的にサポートするという新しいブラウザ体験を提供するための計画だ。
この計画を遂行するにあたり、同社はユーザーインターフェースの設計を再考する必要があり、そのためにチャーリー・ディーツを雇うことが重要だったというわけだ。
デスクトップ・ブラウザと違い、iPhoneやiPad上で動作するブラウザは、アップル独自のレンダリングエンジンであるWebkitを使用せざるを得ない(EUのデジタル市場法では、このような慣行は禁止されている)。iPhoneのブラウザ体験に実質的な違いをもたらすには、ページのレンダリング方法やレイアウトを変更することはできず、インターフェースを変更する必要がある。
ザ・ブラウザ・カンパニーはArc BrowserにAIを活用することで、WebKitを軽く再スキンしてサファリとは異なる外観にするだけでなく、それ以上の「何か」を提供する予定だという。
AIは根本的なブラウザ体験にどれほどの違いをもたらすことができるのか? その答えをザ・ブラウザ・カンパニーが見つけるためには、まずはそのビジョンに賛同するユーザーベースを獲得する必要がある。アップルが次回のWDC(Worldwide Developer Conference)でAIを披露すると予想されているが、それによりブラウザとAIとが生み出す新しいアイデアが披露されることだろう。
SafariにはどれぐらいのレベルでAIが採用され、アップルはサードパーティが活用できるようにどれだけの余地を残すのだろうか?
(Forbes.com原文)