他方、フロンテリジェンス・インサイトが見て取ったもうひとつの事情は、ウクライナ側にとってより希望の持てるものだ。「伝えられるところでは、第6(戦車)連隊は防御の隙を突き、ウクライナの領土にさらに前進する任務を与えられていた」とフロンテリジェンス・インサイトは記し、こう続けている。
「これはウクライナにとって朗報である。なぜなら、弱点を利用する部隊を使って突破口を切り開こうとしているのは、ロシア軍が大きな困難に直面し、窮余の策をとっているということだと考えられるからだ」
第90戦車師団は、想定どおりには前進できそうにないと気づき、焦ったあまり、拙劣なこと、つまり防御の弱い箇所を把握したり、防御をあらかじめ崩したりする前の段階で、突破部隊を投入したのかもしれない。
その結果、無防備な後方まで突き抜けて暴れ回るはずだった第6戦車連隊は、ウクライナ軍の地雷、ドローン、そして血に飢えた対戦車ミサイル砲手にまみえることになった。
(forbes.com 原文)