欧州

2024.04.03 13:00

米国のウクライナ追加支援が実現へ前進 潤沢な砲弾や対空兵器で劣勢打開に期待

射程が145kmほどあるパトリオットはウクライナ軍が保有する最高の防空システムだが、現状ではたった3基しかない。米国からの1基以外の2基は、ドイツが無償供与した。3基はいずれも、発射機が当初12基前後あったもようだ。

ウクライナ空軍はパトリオット3基のうち、1基を首都キーウ、もう1基を南部の港湾都市オデーサに配備し、両大都市をロシア軍のミサイルやドローンによる攻撃から守ってきた。もう1基は機動防空部隊に配備し、前線を移動しながらロシア軍機を待ち伏せ攻撃するのに用いてきた。

この部隊はロシア空軍に大損害を与えたが、最近、貴重な発射機2基とその要員を失っている。

ウクライナ空軍はパトリオットをもっと必要としている。できれば、さらに1基や2基でなく、もっと多くのパトリオットが必要だ。製造元の一社である米ロッキード・マーティンやそのパートナー企業は、需要の急増を見越してレーダーや発射機、ミサイルの生産を拡大しているので、もし半年前にバイデンが追加支援案を提示した時点で共和党側が賛成していれば、ウクライナは今ごろすでに追加の発射機やミサイルを受け取っていただろう。

とはいえ、実現が遅れても何も起こらないよりはましだ。パトリオットがあと3基あれば、ウクライナ空軍は1基を戦場での損失の補充、1基をハルキウとドニプロの防衛、1基を2個目の機動部隊への配備に割り当てることができる。規模を拡大し、ミサイルを数百発供与されたパトリオット部隊は、ウクライナの大都市に対するミサイルやドローンの脅威を終わらせると同時に、前線でもロシア軍の航空戦力の圧倒的な優位性を減じることができるかもしれない。

ジョンソンが約束どおりにウクライナ支援法案を月内に採決にかければ、巨額の資金が流れ始め、ウクライナという国家を滅亡させようとするロシアの残忍な戦争の前線に、ウクライナ側が死活的に必要とする兵器が多数届き出すだろう。ウクライナは数週間後には、今より格段に強力になっているかもしれない。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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