経営・戦略

2024.04.02 10:00

米GGVキャピタル、アジア事業を「グラニテ・アジア」にリブランド

Shutterstock.com

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米国のベンチャーキャピタル(VC)大手GGVキャピタルは、昨年9月にアジア事業を「GGVキャピタル・アジア」として分離したが、同部門の名称を「Granite Asia(グラニテ・アジア)」に改め、完全に別の企業とすると3月30日に発表した。

シンガポールを拠点にアジア地域の投資に注力するグラニテ・アジアは、GGVキャピタルのマネージング・パートナーを長年務め、フォーブスの世界トップの投資家リストMidas List(ミダスリスト)の常連のジェニー・リー(李宏瑋)とジクスン・フー(符績勲)によって運営される。50億ドル(約7560億円)の運用資産を持つ同社は、中国やインド、東南アジア全域で既存のテック系スタートアップへの投資を管理するほか、プライベートエクイティや債券などの新たな資産クラスへの進出を計画している。

2000年にグラニテ・グローバル・ベンチャーズとして設立されたGGVキャピタルは、昨年9月の発表から半年でアジアと米国の事業の切り離しを完了した。米中間の地政学的緊張の高まりを受けて、セコイア・キャピタルも昨年6月に中国事業を分離していた

「将来の成功に向けて、強固な基盤を構築できることをうれしく思う」とグラニテ・アジアのシニア・マネジング・パートナーのフーは30日の声明で述べた。東南アジアのスーパーアプリのGrab(グラブ)や中国の電気自動車(EV)メーカーXpeng(シャオペン)の初期投資家として知られるフーは、同社の投資戦略全般とポートフォリオ管理を指揮している。

GGVキャピタルの創業パートナーのトーマス・エンやシンガポールのGICの元特別投資担当プレジデントのテー・コク・ペン、シンガポール国家科学技術委員会の前委員長のテオ・ミン・キアンもアドバイザーとしてグラニテ・アジアに加わる。

グラニテ・アジアの諮問委員会のトップのテーは声明で「ジェニーとジクソンの24年にわたる実績と能力によって、当社はこの地域の民間投資の成長に貢献する準備を整えた」と語った。

フォーブスのミダスリストに2012年から11年連続で選出されたリーは、2005年のGGVの初の中国オフィスの立ち上げに貢献した。グラニテ・アジアのシニア・マネージング・パートナーを務めるリーは声明で「投資を取り巻く状況はかつてないほど複雑でエキサイティングになっている。アジアで生まれ育った私たちは、投資先やこの地域全体の活性化に向けて努力していく」と語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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