ニトリル類により、ホルムアルデヒドの生成が始まる可能性があると、リマーは指摘する。ホルムアルデヒド自体は糖ではなく、その一歩手前だと、リマーは表現する。ホルムアルデヒドは他のホルムアルデヒドを見つけることで、糖を生成できるという。
化学的多様性は「多過ぎれば逆効果」の恐れも
さまざまな環境には、何十万もの多種多様な化学物質が存在すると、リマーは指摘する。通常、ニトリル類を生成する化学反応は「ごちゃ混ぜの状態」を生み出す。すなわち何万から何百万にも及ぶ多様な分子だ。大量のニトリルとほんの一握りの他の(ほぼ非反応性の)分子しかできないような既知のシナリオは存在しないという。研究チームは、これを実行する方法を初めて発見したと、リマーは述べている。次はどうするのか。
今回の実験は、水素や炭素や窒素が大量にある、燃焼機関のような場所を対象に行われる実験だと、リマーは説明する。次のステップは、タールを実際に加熱して、モデルが予測するように変換されるかどうかを確認する予定だと、リマーは話している。
前生物化学はやはり運次第
化学反応では、2つの分子に互いに反応させ、その他の多数の分子とは反応させないようにしたいと、リマーは話す。これは次のようなものだと想像してほしいと、リマーは続ける。52枚のトランプ1組があり、このうちの2枚を隣同士にしたいと考える。トランプの山が4枚なら、その可能性は非常に高くなるが、100万枚の山では、可能性は非常に低いと、リマーは説明した。
(forbes.com 原文)