4月7日の早朝には、輝面比5%の細い三日月が、東の低い空に見える。ボーナスとして3つの惑星が近くに現れ、北米では金星が月に隠される「金星食」を見ることもできる。
今週の星空観賞と天文について知っておくべきことを以下に記す。
4月2日(火曜日):下弦の月
この日、下弦(半月)となった月は真夜中過ぎに昇り、これからの10夜は月のない暗い空で星空観賞を楽しむことができる。日食の観察を計画している人たちにとっても星を見る最高のチャンスだ。4月6日(土曜日):三日月と火星と土星
この日の明け方に東南東を見ると、輝面比11%の欠けていく三日月の近くに、火星と土星が並ぶ。見るためには地平線近くの開けた場所へ行く必要がある。4月7日(日曜日):三日月と火星と土星
この日も、今度は輝面比わずか5%になった細い月が、火星と土星の近くに見える。日の出(東京では5時18分)近くまで待っていれば、明るい金星を見ることもできるかもしれない。4月8日(月曜日):日食前の月が金星と大接近
翌日、北米で太陽を隠すことになる直前の月を見ることはできるのだろうか? 残念ながら、日の出前のわずかな時間、地平線のごく近くに現れるため、見るのはかなり難しい。この日、北中米などでは月が金星を隠す「金星食」が起きる。金星は米国東部夏時間12時34分頃に隠れ始め、13時48分に再び現れる。天文情報サイトのIn The Skyが金星食を見られる正確な場所と時刻を提供しているが、見るためには望遠鏡が必要だ(訳注:日本では月と金星が大接近するが観察は難しい)。
皆既日食の前に星空観賞に出かけよう
本稿の読者であれば、新月の前後が星空観賞に適していることを知っているだろう。月が太陽に近づき、夜見えなくなるため、夜空は極限まで暗くなる。つまり、皆既日食の時期は、星空観賞にも最高の条件が揃うことになる。日食観察のヒント:双眼鏡を用意しよう
最近、日食グラスに関するさまざまな情報が飛び交っている。それは当然だが、部分日食で大騒ぎするのは見当外れだ。確かに、月が太陽の前を横断する光景は魅惑的だが、皆既日食の興味深さとは比較にならない。月が太陽を完全に隠す皆既日食は、幅わずか185kmの帯の中でのみ体験することが可能で、その帯が通るのは米国でも15州の一部のみだ。この皆既日食の経路に行く人は、昼間に暗闇を体験し、肉眼で太陽コロナを見るチャンスがある。その数分間の間、双眼鏡を使うことをお勧めする。クローズアップで見る太陽コロナは実に刺激的な体験だ。太陽の周囲には巨大なピンクのプロミネンスも見えるだろう。これも目を見張る光景だ。双眼鏡で太陽を見るには十分注意する必要があるが、暗くなって太陽の明るい円盤が見えない時だけ使用すれば安全だ。部分日食を見るためには、専用の日食観測用フィルターを使う必要がある。
(forbes.com 原文)