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2024.03.31 16:00

AIの画像解析で「性病の早期発見」謳うアプリの謎だらけの実態

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人工知能(AI)を活用した「性病の早期発見」は、テック界の新たなトレンドになるかもしれない──。深夜の人気トーク番組「ザ・トゥナイト・ショー」でも取り上げられたCalmara(カルマラ)と呼ばれるアプリは、ユーザーが性器の写真を送ると60秒でヘルペスや梅毒、HPVなどの10以上の病気や感染症の有無を96%の精度で検出できると主張している。

このアプリの開発元HeHealth(ヒーヘルス)の共同創業者のメイ・リン・ルーとユダラ・クララスニによれば、彼らの特許取得済みのAIシステムは、男性器の画像を分析し、一般的な性感染症の有無を検査できるという。彼らはこのアプリを「女性のためのセクシャルウェルネスツール」としてアピールしており、パートナーの陰部の写真を提出するよう促している。「私たちの目的は、セクシャルヘルスにおけるスクリーニングソリューションを提供することです」

しかし、Calmaraはそのリリース以来、プライバシーに関する懸念や、児童の性的虐待に関する資料が会社のサーバーに保管されている可能性などをめぐって、多くの批判にさらされている。

「誰かの性器の写真を撮って、それを医療機関でもなく、病院と同じルールに従うわけでもないアプリと共有することが解決策だとは思いません」と電子プライバシー情報センターの顧問弁護士を務め、消費者のプライバシーに関する問題を専門に扱うサラ・ゲーガンは語った。

投資家から110万ドルを調達

元経営コンサルタントのルーと以前はシンガポールで開業していた医師のユダラは、2022年にサンフランシスコに本社を置くヘルスケアのスタートアップHeHealthを共同創業した。同社は、外部の投資家から110万ドル(約1億6600万円)の資金を調達したと2人は述べており、PitchBookのデータでは、シンガポール経営大学のイノベーション&アントレプレナーシップ研究所、カリフォルニアのPlug and Play Tech Center、日本のベンチャーキャピタルのARKRAY 4Uが投資家として名を連ねている。

CalmaraとHeHealthの男性向けアプリは、どちらも同じAIモデルに基づいて構築されたと創業者はフォーブスに語った。HeHealthはさらに、米国やシンガポール、インドのユーザーを「吟味された提携クリニック」の性の健康の専門家につなぐと主張している。同社のAIは、世界中の3万人以上のユーザーによってテストされた、独自のデータセットによって訓練されたとされる。
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編集=上田裕資

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