3万人の雇用創出が期待されるこのプロジェクトは、2060年までにサファリエリアやゴルフコース、ホテル、レーシングサーキットなどを完成させる計画で、ジャカルタの都心部やスカルノ・ハッタ国際空港とは、現在建設中で1年以内に開通予定の全長40キロのカタラ有料道路で結ばれる。
同社は、政府の民間セクターによる戦略的プロジェクトに含まれているこの観光エリアが、年間1000万人の国内外からの観光客を誘致し、東南アジア最大の経済大国であるインドネシアの経済発展を加速させることを期待している。
PIK 2は、サリムが経営するサリム・グループと不動産開発会社のアグン・セダユ社との合弁会社のマルチ・アルタ・プラタマ(MAP)の支配下にある企業だ。2020年にMAPは、ジャカルタ北部のウォーターフロントの宅地と商業施設の開発プロジェクトのために、2つの島の埋め立て工事を完了させた。
103億ドル(約1兆5600億円)の資産を持つアンソニ・サリムと彼の家族は、フォーブスが昨年12月に発表した「インドネシアの富豪50人」リストで5位にランクインした。サリムは、食品や銀行、エネルギーにまたがる複合企業のサリム・グループを率いている。
同グループの食品子会社のIndofood(インドフード)は、昨年70億ドルの収益を上げ、世界最大のインスタント麺メーカーの1社となった。サリム・グループは近年、大規模な鉱業分野への投資を行っており、投資先にはBumi Resources(ブミ・リソーシズ)や、Medco Energy(メドコ・エナジー)、Amman Mineral(アンマン・ミネラル)などが含まれる。
(forbes.com 原文)