どこが新しくなったのか?
先代が登場してからモデルチェンジするまで長い時間が経ったが、新型GXは鼻先から尻尾まで刷新された。北米市場向けにはプレミアム、プレミアム+、ラグジュアリー、ラグジュアリー+(今回の試乗車)、オーバートレイル、オーバートレイル+という6種類のグレードが設定されている。今回試乗した仕様で、価格は8万4395ドル(約1280万円)になる計算だ。その他のグレードの価格や特徴は、レクサスの公式サイトでチェックしてほしい(日本には後日導入予定)。外観
スタイリッシュなトリプルビームLEDヘッドランプ、スマートLEDフォグランプ、ウインカー内蔵サイドミラー、電動格納式サイドステップ(背の低い人には便利であり、子どもたちは常にこれが大好きだ)などの装備はまさに2024年仕様だ。さらにキックセンサー付きハンズフリー電動バックドア、牽引ヒッチレシーバー「ダイナミック・スカイ」パノラマ・ガラスルーフなども装備されている。エレガントであるだけでなくビジネスにも使えそうで、どことなくランドローバー風ではあるものの、私はひと目で気に入った。内装・装備
落ち着きのある控えめなインテリア、上品に設えられた装飾は、良い意味で、まるで高級なホテルのようだ。特にありがたかったのは、探そうと思ったものがすべてそこに備わっていたことだ。シートは瞬時に最適な位置に調整でき、エンジンのモードも思いついたらすぐに変更できる。装備されていることを知らなかったパドルシフターも驚くほどうまく機能する、など。静かで豪華で心地よい座席を備えたこのGXには、私にとって大事な人物や愛する家族も、安心して乗せられるだろう。14インチのタッチスクリーン式ディスプレイと複数のUSB-Cポート、そしてワイヤレス充電テーブルも装備されている。空調システムは期待どおりに働き、21個のスピーカーを備えたマークレビンソンの「プレミアム・サラウンド・サウンド・システム」は快く荘厳な音を響かせた。
しかし、これまで乗ったことがある多くのレクサス車がそうであったように、ソフトウェアの内部で何が何をしているのか、すばやく理解できないことには不満を感じた。クルマと数日をともに過ごした今なら、このハイテク装備を思いどおりに機能させることができる。だが、そうなるまでにはしばらく時間がかかるのだ。
車内では運転するだけでなく、本を読んだり、ノートPCを使ったり、あるいはパートナーといっしょに過ごしても楽しい。22インチ×7.5インチのツイン6スポークのホイールは機械切削加工仕上げでダークグレイメタリックに塗られている。センターデフロックも装備されており、オフロードや雪道を走破する際に役に立つ。