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2024.04.05 10:00

高齢化が進むアフリカ、爆発的に増加する人口とその対策

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アフリカは世界で最も「若い」大陸だ。サハラ以南の人口の実に70%を30歳未満が占める。出生率が高く、避妊への抵抗感が根強い地域特性から、アフリカの若年人口はこれからも増え続けるとみられる。

この大陸が旧態を脱するためには若者への投資が重要だが、並行して高齢世代の増加を見越した体制の整備も必要になる。こちらも今後数十年間にわたり、新たな問題を突きつけてくるからだ。

今世紀末までに、世界人口に占めるアフリカの割合は40%近くに達すると予測されている。そのうち高齢者人口は、現在の4600万人から6億9400万人へと約15倍に増加する見通しだ。

公衆衛生や医学の継続的な進歩によって、人口は増加し、人々の寿命も伸びている。しかし、人口動態上の大きな変化は、家族や地域社会、各国に多大な負担をかけるだろう。加齢に伴う病気の発生がこれまでになく増えると予想されるからだ。

現時点でも、アフリカの高齢者は深刻な問題に直面している。サハラ以南のアフリカに暮らす高齢者の多くが、日常生活における基本的なタスクを人の手を借りずには行えない状態であることが調査で判明している。

高齢者は、診察、投薬、診断検査、治療などの医療サービスを受ける際に法外な費用を請求されることも多く、医療の助けを求めようとしない傾向にある。いざ支援を受けようと思っても、虐待や窃盗、ネグレクトなどの問題に直面してしまう現状は悲劇といえる。

アフリカ以外の大陸は現在進行形で、人口の急速な高齢化に伴う課題に直面している。だがアフリカには、将来の高齢化を見据えて政策立案と実践を準備しておくという他の大陸にはないチャンスと時間がある。高齢になっていく住民たちの健康や生活の質を向上させる取り組みを、今のうちに整備することができるのだ。

この取り組みにおいて、鍵を握るのが医療だ。たとえばナイジェリアはアフリカ最大の経済規模を誇るが、医療や保健事業への政府の支出は総予算の4%以下と非常に低い水準にある。その結果、金銭的に余裕がない多くの国民は質の高い医療を受けられずに取り残されている。

アフリカ地域が経済的に豊かになっていく中で、より多くの住民が健康で充実した幸せな生活を送れるよう、インクルーシブ(包摂的)な成長をめざすことが必要だ。
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翻訳=長谷 睦/ガリレオ

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