LGはソウルで開催された年次株主総会において、国内投資の半分を人工知能(AI)やバイオテクノロジー、クリーンテックなどの先端技術やバッテリー、自動車部品、次世代ディスプレイなどの成長分野に注ぐと発表した。
しかしLGは残りの半分をどのように投資するかを明らかにしていない。韓国最大級のコングロマリットであるLGはまた、家電メーカーのLGエレクトロニクスや石油化学製品のサプライヤーであるLG化学、電気自動車(EV)用バッテリーメーカーのLGエナジーソリューションなどの関連会社による投資の内訳を明らかにしていない。
高成長テクノロジーへの資本注入は、LGの年間グローバル投資の65%を占めるという。石油化学関連や家庭用品、エレクトロニクス部門からの収益に依存する同社は、事業ポートフォリオの拡大に務めている。
LGは多角化戦略の一環として、AI開発に資本を投下しようとしている。同社は、2020年にLG AIリサーチと呼ばれる研究部門を設立し、それ以来、化学や製薬の専門家向けのAIチャットボットやAIを活用した新素材・創薬プラットフォーム、テキストから画像を生成するツールなどのプロダクトを発表している。
ビリオネアの具光謨(ク・グァンモ)会長が率いるLGは近年、バイオテクノロジーやEVバッテリーに進出している。LG化学は2023年にナスダック上場のアベオファーマシューティカルズを約5億7100万ドルで買収し、がんを含む疾患の新薬開発に進出した。また、2020年にLG化学から分離独立したLGエナジーソリューションは、EV用バッテリーの製造に注力している。同社は2022年1月に韓国取引所に上場し、107億ドルを調達した。
LGの事業の多角化の取り組みは、2018年に死去した同社の元会長の具本茂(ク・ボンム)から事業を引き継いだ彼の養子のクが主導している。
(forbes.com 原文)