アジア

2024.03.28 11:30

習近平がクアルコムCEOら米国企業トップと北京で会談、対中投資促す

Photo by Didier Lebrun / Photonews via Getty Images

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中国の習近平国家主席は米国時間3月27日、米中間の地政学的・貿易的緊張が続く中、米国の企業幹部らと北京で会談した。中国政府は海外からの投資を促進しようとしている。

半導体大手クアルコムのクリスチアーノ・アモンCEOや、投資会社ブラックストーンのスティーブン・シュワルツマンCEO、チャブ保険のエバン・グリーンバーグCEO、宅配大手FedEx(フェデックス)のラジ・スブラマニアムCEOらが出席した。

中国国営メディアによると、習主席は米中の国民の間の「友好交流の歴史」について語り、より多くの共通認識とコンセンサスへの期待を表明しつつ企業の首脳らを歓迎した。

ロイターによると、この会合には約20社の首脳が招待され、会談は約90分におよんだという。この会談は、中国が毎年開催しているビジネス界の主要イベントの「中国発展ハイレベルフォーラム」に合わせて開かれたもので、習主席が昨年サンフランシスコを訪問した際に米国の企業幹部らと行った特別夕食会のフォローアップだったと伝えられている。

アップルのティム・クックCEOは中国発展ハイレベルフォーラムに出席したが、習主席との会談には出席しなかった。クックは先週、上海を訪れてサプライヤーと面談したほか、上海の新たなApple Storeの旗艦店の立ち上げにも参加した。この訪問は、アップルにとって重要な中国市場でiPhoneの販売が急減する中で行われた、同社の広報戦略の一環と見られている。その後、クックは中国への新たな投資を約束し、中国経済が「活気に満ちておりダイナミックだ」と称賛した。

中国政府は今年の経済成長率目標を5%としているが、アナリストやエコノミストは、この目標が非常に野心的だと述べている。

習首席は昨年11月、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議のためにサンフランシスコを訪れた際にバイデン大統領と会談した。この会談は二国間の緊張を和らげるための努力であり、実り多いものだったとされた。この訪米中に習首席は、テスラのイーロン・マスクやクックなどの複数の米国企業のトップが参加した夕食会にも出席し「中国は米国のパートナーで友人になる準備ができている」と語った。

一方、米中の貿易摩擦は依然として続いており、中国商務省は26日、米国が北米で組み立てた電気自動車(EV)の購入者に税額控除をしているのは不公平だとして、世界貿易機関(WTO)に提訴したと発表した。また、中国企業のバイトダンスにTikTokの売却を迫る議会の立法措置に対しても、中国政府は公に反発している。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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