「大谷ブランド」に傷がつくか
大谷は米国内外の企業とのスポンサー契約で巨額の収入を得ている。また、打者としても投手としても傑出した能力を誇る大谷は、「ユニコーン」のような存在とも目されてきた。今後の捜査や調査の結果しだいでは、大谷はグラウンド内外でさまざまな影響を受けるだろう。大谷が主張しているように、犯罪の被害者だということが明らかになれば、大谷はこのスキャンダルから無傷で抜け出せるはずだ。現時点では「推定無罪」の原則が適用されるので、現行のスポンサー契約への影響はないだろう。
もし、水原が賭博でつくった借金を大谷が代わりに支払っていたということであれば、罰金は軽く済むだろうし、大谷はせいぜいナイーブだったという話で終わる。ただしその場合、以前に語っていたことは嘘だったいうことにもなり、評判には傷がつきそうだ。現行の契約が打ち切りになるかは疑問だが、短期的には新たなスポンサー契約に影響が出るのではないか。
破滅的なシナリオだが、仮に大谷がなんらかの形で賭博をしていたことがわかれば、一部の契約は解除されるかもしれない。賭けの対象に野球が含まれていなければ、大谷は少なくともドジャース自体との契約は確実に維持できるだろう。だが万が一、対象に野球も含まれていたとすれば、ドジャースとの大リーグ史上最高額の契約も解除されるおそれが出てくる。選手組合はそれに反対するかもしれないし、しないかもしれない。対応は捜査や調査の結果の子細によるところが大きいだろう。
(forbes.com 原文)