シェフのうち2人は女性で、韓国料理「イータニック・ガーデン」在職中のイ・ジウシェフと、モダンフランス料理の「ラマン・シークレット」出身のキム・ヒョジュンシェフ。2人とも韓国のメンターシェフ(指導役)として選ばれた、ソン・ジョンウォンシェフの元で経験を積んでいる。
同社の国際事業ディレクター、ステファノ・ボロネーゼ氏は、「次世代を担う若手シェフの研鑽と育成、そして情報交換が行えるコミュニティを作り、食を通じて社会にポジティブな変化をもたらす基盤づくりを行なっていきたい」と語る。
また、近年目覚ましいのは女性の出願者の増加で、10年前にコンペティションを始めた時は、女性の参加者の割合は5%未満だったが、現在は出願者の割合は25〜30%に。ボロネーゼ氏は「最終的には男性と女性の割合が1:1になるようにしたい。加えて、日本からの出願は今のところ5%ほどと、他の国と比べて少ない。ぜひ積極的に参加してほしい」と締め括った。
男女平等やよりよい仕事の環境、何かあったときに相談できるコミュニティづくりなどが、これからの飲食業界のサステナブルのためのキーとなりそうだ。
コロナ禍後の新しいスタンダードは「その土地らしさ」と「さまざまな意味での持続可能性」であるということが、改めて読み解けるアワードだった。
2024年度「アジアのベストレストラン50」、上位50軒のリストは以下の通り。
1. Sézanne|東京
2. Florilège|東京
3. Gaggan Anand|バンコク
4. The Chairman|香港
5. Wing|香港
6. Nusara|バンコク
7. Sühring|バンコク
8. Den|東京
9. La Cime|大阪
10. Odette|シンガポール