先代モデルのX2は、BMWの最小SUVだった「X1」の全高を低くしただけのクルマのように見えたが、二代目となる新型X2のデザインは、先にデビューした現行型X1(こちらは三代目にあたる)から、より大胆な差異化が図られている。最近の「クーペSUV」の流行からいくつかの要素を取り入れつつも、ありがたいことに後部座席と荷室は十分な空間が確保されている。横から見ると、後部ドアのウエストラインが後端でわずかに跳ね上がっているため、ルーフの傾斜が強調されているが、実は見た目の印象ほど下がっているわけではないのだ。
フロントも最近のトレンドに則り、エッジの立った鋭角的なスタイリングが採用されており、バンパーの下端はまるでスプリッターが装着されているように見える。しかし、BMWの特徴的な「キドニーグリル」は、同社の最新EVモデルである「iX」や「i4」とは異なり、ノーズ全体を支配するほどではない。最近のBMW車ではグリルの拡大が始末に負えなくなっているので、これは間違いなく朗報だ。BMWのもう1つのEVである「i5」も同様に控えめなフロントグリルを採用しており、それによって全体がより好ましく見える。新型X2のデザインは、すべてのクーペSUVが不可避な「少し背が高すぎる」感はあるものの、全体的にスポーティな外観を達成している。