すべてのモデルに適用されるかどうかはまだわからない。サムスンのアップデートは複雑で、いつ、何が、いつまで続くのかを知るためにはチェックリストを調べ続ける必要がある。
では、なぜ今なのか? サムスンが自ら決断したというよりは、むしろ後押しされた可能性がある。最近のAndroid Open Source Project(アンドロイド・オープンソース・プロジェクト)のコメントでは、A/B(シームレス)アプローチに代わる旧来の代替手段は、8年間の並行運用の後に削除されることが示唆されている。
シームレスアップデートが2016年に初めて利用可能になったことを考えると、サムスンの抵抗は伝説となっている。これはAndroidプロジェクトにとって手痛いトゲである一方で、サムスンなくしてAndroidは存在しない。このため舞台裏では多くの議論があったものと思われる。繰り返しになるが、サムスンのアップデートは秘密主義のため、この先のアプローチがどうなるかはまだわからない。
これによって、アップデートプロセスでデバイスが使用不能になるのは1、2分間の再起動だけに短縮されるかもしれない。だが、デバイスの「パッチワークキルト」を横断して展開される毎月のサムスン/Androidのアップデートの組み合わせが、単純化されるわけではない。
とはいえ、ユーザーによる操作の必要性はなくなる。グーグルは次のように説明している。「A/Bアップデートはバックグラウンドで行われるため、ユーザーが開始する必要はありません。ユーザーの妨げにならないように、夜間などのデバイスがアイドルメンテナンスモード時、そしてWi-Fiに接続されている時にアップデートをスケジュールすることが推奨されます」
もちろん、これはまだアップルのワンストップショップとはほど遠い。しかし、iPhoneとAndroidがますます似てくるにつれて、少しは近づくかもしれない。いつかは……。
(forbes.com 原文)