サマーズは昨年、植田を「日本のバーナンキ」と呼んだ。バーナンキは1920〜30年代の米国のデフレやハイパーインフレの研究などでも知られる。だが、当時、あるいは1980年代、1990年代、2000年代、コロナ禍の時期の危機から得られる教訓で、日銀にとって今日すぐ役立つようなものはほとんどない。つまり、植田のチームは、自分たちで方策を考え出して状況に対処していかなくてはならない。
日銀が賢明に行動すると願うばかりだ。さしあたり、持ち出したのがバズーカ砲どころかバターナイフでは誰も驚かないとだけ言っておこう。とくに、ますます強気になっている日本株の強気派は目もくれまい。
(forbes.com 原文)