サイエンス

2024.03.31 17:00

精神的虐待、裏切りで生まれる「愛着」がもたらす心の傷と癒し方

傷をどう癒やすか

「愛着がもたらす傷」を癒やす旅は、間違いなく困難なものになるだろう。けれども、地道な努力と、特にパートナーからのサポートがあれば、必ず癒すことができる。

ただし、単なる回復力だけでは実現しないことを認識しなければならない。より強く、より深いつながりを持つ自分になるための、大きな自己成長が必要だ。その過程で育むべき3つの習慣がある。

・セルフ・コンパッションを養う

 2023年の論文によれば、セルフコンパッション(自分への慈しみ)は、個人的な課題に1人で立ち向かうことではない。人生で出会う困難も、人としての経験の一部であることを認めることだ。さらにセルフコンパッションは、貴重な心の資産であると説明されている。自分の考えや感情を、過度の執着なく、マインドフルに認めることができることにつながる資産だというのだ。

こうしたセルフコンパッションを育むには、まずは、自分の感情的な体験をジャッジ(決めつけ)なしに見て、その感情は妥当なものだと認めることから始めよう。自分の親友と接するように、優しさと理解をもって、自分自身に接してみよう。

・健全な境界線を築く

対人関係において、自分のニーズと境界線を明確にする技術を習得しよう。他者の境界線を尊重しつつ自分の考えを伝える「アサーティブなコミュニケーション」を実践しよう。あなたの境界線を尊重し、支持してくれる人たちのネットワークに身を置こう。安全と信頼のある環境を生み出すことは、自分の成長につながる。

・安心できる関係性を育む

安心感、相互尊重、感情的な親密さを優先した関係を育もう。自分を自由に表現し、自分の気持ちを認めてもらえる安全な空間で、確かな友情や治療同盟(therapeutic alliances)を見つけよう。より深いつながりを養い、対人関係の傷を癒やすために、効果的なコミュニケーションや共感、傾聴を大切にしよう。

forbes.com 原文

翻訳=ガリレオ

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