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2024.03.22 12:30

Apple Vision Proはコンサートの楽しみ方も変える

没入型3D映像の時代は、コンサートの楽しみ方に劇的な影響を与えるかもしれない(写真:Shutterstock)

Vision Proでテイラー・スウィフトのコンサートビデオを見ながら、もしこの映像がVision Pro用の没入型3Dで撮影されていたらどんな風に見えただろうかと想像してみた。現在、Vison OSには3本の長編3D映画があり、その他の没入型3Dの例も用意されている。これらの例を見れば、コンサート、エンターテインメント、スポーツイベントがどのようなものになるかがよくわかる。
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しかし、Vision ProでThe Eras Tourを観た私の体験は、将来みんなが没入型3Dコンサートを見る可能性が高いことを告げている。私は実際のライブに行った何人かの人と話をした。ただでさえ高いチケット代は別として、お土産、食事、旅行などのイベントでの出費は、1人あたり平均して少なくとも400~500ドル(約6万〜7万5000円)だった。また、多くの人はこのコンサートを直接見るために大都市まで旅行しなければならなかった。あるケースでは、リノから飛んできてホテルに2泊し、外食を2回して、この旅行とコンサートだけで3000ドル(約45万3000円)近く使ったカップルもいた。
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もちろん、ほとんどの場合、友人といっしょに直接コンサートに参加することに勝る体験はない。2人の孫娘はそれぞれ別の場所でテイラー・スウィフトを見に行った。座席がステージから遠くても、そのショーの体験は彼女たちや他の直接ショーを見た人たちにとって価値があった。一方で、そのような席からでは、衣装のすばらしいディテール、華麗な演出、照明、ダンサーやミュージシャン、そしてテイラー・スウィフトのパフォーマンスとステージプレゼンスに不可欠な表情のアップを見逃してしまう。

より多くのコンサートがVision Proで見られるようになるにつれ、特に没入型3Dで撮影され、20ドル(約3000円)以下でコンサートを見ることができるようになれば、人々はより多くのコンサートにバーチャルで参加することにするかもしれない。アップルがVision Proの体験を同じヘッドセットを持つ他のユーザーと共有する方法を拡大すれば、友人といっしょにコンサートを鑑賞することがより魅力的になる。

Vision Proでのライブコンサート鑑賞をキラーアプリと呼ぶのはおそらく間違いだろう。しかし、コンサート、ゲーム、その他のイベントを楽しむ多くのエンターテインメントとスポーツのファンにとって、アップルのVision Proは、自分がその場にいるような没入型3D体験を提供することで、お金を節約させてくれるかもしれない。
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情報開示:アップルとディズニーは、世界中の多くのハイテク企業同様、筆者のCreative Strategiesの調査レポートを購読している。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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