アップルは、App StoreのユーザーがApp Store内ですべての支払いをするのではなく、開発者のサイトへのリンクをたどって購入代金を支払えるようにする新たな計画を提案しているが、この計画はアプリメーカーからの批判にさらされている。
4社はカリフォルニア州の連邦地裁に提出した書類の中で、アプリ内での外部購入リンクを許可するアップルの計画が「最終的に価格競争を阻害する」と主張し、その根拠としてアプリ内に外部購入リンクを設置する場合に開発者が従わなければならない「数十の要件と制限」を挙げている。
各社は、アップルに2021年の裁判所の判決を完全に遵守させるよう求めたエピックゲームズによる最近の申し立てを支持している。App Storeでの購入から利益を得ているアップルが、不正競争防止法に違反しているとし、裁判所はアプリ開発者が独自の決済システムにユーザーをリンクさせることを認めるよう命じていた。
さらにこの4社は、アップルが外部決済プラットフォームを利用したアプリ内課金に対しても最大27%の手数料を課すのであれば、アプリ開発者が別の支払い方法を導入するのは現実的ではないと主張した。
4社はまた、アップルが不必要にもアプリ開発者にユーザーを自社のウェブサイトに誘導して購入を完了させることを要求していると主張している。この仕組みよってユーザーは集中型の支払いサイトから遠ざけられ、開発者のサイトで何度も支払いの詳細を入力せざるを得なくなると彼らは述べている。
ブルームバーグによると、アップルは以前に、App Storeユーザーのプライバシーとセキュリティを保護しつつ2021年の裁判所命令を遵守していると述べていた。アップルは4月3日までに、2021年の裁判所命令の完全遵守を求めるエピックゲームズの申し立てに対する正式な回答を提出する。
エピックゲームズとアップルのApp Storeのポリシーの問題をめぐる訴訟は、数年前から続いている。エピックゲームズは2020年に、アップルがiOSデバイス上でサードパーティアプリや外部のマーケットプレイスを禁止することで競争を阻害しているとして、アップルを提訴した。後に判事は、アップルの行為は独占には当たらないが、同社がエピックゲームズの自社ストアなどの外部のマーケットプレイスを制限したり、自社のアプリストアで30%の手数料を取ることが不当だと判断した。
エピックゲームズは先週、アップルが外部支払いオプションへのリンクを要求する裁判所命令に従わなかったとして、アップルを法廷侮辱罪に問うよう連邦判事に促した。『フォートナイト』のデベロッパーであるエピックゲームズは、アップルが一部の購入に27%の手数料を課していることが、外部の支払いオプションへのリンクを「商業的に使用不可能」にしたと主張した。
(forbes.com 原文)