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2024.04.01 14:30

生成AIめぐりiPhoneが「Android化」、検索に加えAIでもグーグルに軍配?

木村拓哉
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サムスンの最新ニュースは、アップルが直面している別の問題も反映している。それは、次期iOSの新機能を古い従来機種にどうやって適用するかというものだ。そしてそれは論理的に、オンデバイスよりクラウド処理が増えることを意味するのだろうが、ハードウェアの制限に関して、サムスンとアップルとでは事情が異なる。


サムスンは、Galaxy AIがS22シリーズとすでに予定されていS23のアップデートに導入される可能性を示唆した。しかし同社は「リソースと努力」が膨大であることを認めており、これは開発が継続中であり、確約もリリース時期の発表もできないことを意味している。アップルもまったく同じ道をたどるだろう。

今回の明らかになったアップルの計画は、そのユーザーの目には、グーグルが独占的な地位をもつ検索エンジン領域とAI領域が同じような状況になりつつあると映ることだろう。生成AIと検索エンジンがもはや密接に関係している現在の状況を考えると、それは確かに論理的に思える。

しかし、ユーザーインターフェースの適用とデータ管理には違いがある。iMessageに入力されたGeminiのプロンプトがアップルの暗号化システムを外れてグーグルのマシンで直接処理されるということは想像しづらい。別の方法が必要だ。

アップルの課題はまだある。ニューヨークタイムズ紙が次のように書いている。「アップルとグーグルの新たな契約は、司法省の監視を受ける可能性がある。司法省は、グーグルが自社の検索エンジンをiPhoneなどでデフォルトにするためにアップルに金を払い、反トラスト法に違反しているとする訴訟の最終段階にある。この裁判を担当するワシントンDC連邦地方裁判所のアミット・P・メータ判事は、今年中に判決を下す見込みだ」。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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