The New York Times紙は次のように報じ、アップルとグーグルの交渉に関するBloombergの記事を裏付けた。「交渉は初期段階であり、契約の正確な範囲は決まっていない、と事情に詳しい3名が語った。アップルは他のAI開発企業とも交渉し、膨大な量のデータを分析してテキストを生成する能力をもつ大規模言語モデルを開発しようとしている、と情報提供者の1人は話している」。
アップルを取り巻くAIの開発競争が同社の決断を早めた可能性はある。「ライバルのサムスンとグーグルは、すでにGeminiをそれぞれの最新機種に導入し、ビデオ編集や音声録音の要約に利用している」。
グーグルとアップルに関する今回のニュースが示唆しているのは、プライバシー重視のオンデバイス処理と負荷の高いクラウド処理を組み合わせるアプローチは、サムスンが推進するアプローチとよく似ている、ということだ。
サムスンのモバイル部門責任者であるTM・ローは、「Galaxy AIはクラウドベースAIだけでなく、ハードウェア性能に大きく左右されるオンデバイスAIも使用する『ハイブリッドAI』を目指している。ハードウェアの制限を考慮したオンデバイスAIのために、多くのリソースと努力が投入されている。私たちは優れたGalaxy AI体験を実現するため、段階的に計画を進めている」
これは、ネットワークやプライバシー面で有利なオンデバイスの性能を最適化しつつ、フル機能の生成AIサービスを提供する、というアップルが現在計画中の方向性と全く同じだ。