この点ウォリアーズは流れが悪い場面でもカリー任せにせず、チームでオフェンスを組み立て、より良いシュートを演出しようとしています。レイカーズも1Qはチームで組み立てるオフェンスも多いですが、後半になると良さがどんどん失われてしまっている状況です。この点は監督のダービン・ハムの責任は大きいかもしれません。
これまではレイカーズの問題について多く触れてきましたが、次に期待できるポイントについてもお伝えしていきます。
先発昇格後、覚醒を続ける八村塁
八村は今年1月頃まではベンチ起用が続いていましたが、2月上旬からスターティングメンバーに昇格。その理由は八村の機動力とアウトサイドシュートを期待されたためだと思いますが、先発昇格後、八村は日々成長し続けています。まず今シーズンの八村のベンチ出場時と、先発出場時を比較します。ベンチ出場時(1試合平均):11.1得点 3.6リバウンド 3Pt 39.8%
先発出場時(1試合平均) :14.6得点 3.8リバウンド 3Pt 42.7%
先発の方が得点、リバウンド、スリーポイントの確率が全て上昇しています。
2月のユタ戦ではキャリアハイの36得点を記録したり、3月だけの成績は1試合平均17.1得点まで上げてきています。八村はNBA入団後、スリーポイントではなく、ミッドレンジでのシュートが期待されている選手でしたが、今シーズンはスリーポイント確率が飛躍的に上昇し、オフェンス面で大きな成長を遂げました。
またディフェンス面も改善し、昨季までの課題であったオフボールでの動きも改善されています。上述した流れが悪い時こそ、八村にボールを集めたり、チャンスを与えて良いと贔屓目なしに感じるのでより彼を活かす方法を模索してもらいたいです。
安定してきた第3の矢 ディアンジェロ・ラッセル
今年1月以降レブロンやアンソニー・デイビス以上に活躍する試合も多いのがラッセルです。元々ラッセルはトレード期限前に別チームへ放出されるのではないか?という噂も多い選手でした。背景にはレイカーズがスターを狙っていたということもありますが、大一番の舞台でなかなか活躍できないレッテルを貼られてきた選手だからだと思います。昨シーズンに加入したラッセルといえば格下の相手には強いものの、格上の相手やプレーオフ大一番の場面では充分なパフォーマンスを発揮できていませんでした。しかし1月以降どんどん調子を上げ、平均して1試合約20得点を記録しています。
ラッセルの大きな持ち味は入り出したら止まらないシュートでチームの流れを一気に変えていけることや、八村を含めたチームメイトを活かすことができる点です。本人もトレードの噂が自身をさらに燃え上がらせたというような発信をしており、ラッセルが現状のようなパフォーマンスを続けていければファンとしては安心です。
レイカーズが良い時は全員でディフェンスをハードに守り、リバウンドを1回で取りきり、速攻で点を取っていくことで良いリズムに乗っていくことができるチームです。
3月後半から4月の対戦日程は、プレーオフ、プレーイン圏外のチームも多いため、ここでしっかり勝ちきり少しでも良い順位でシーズンを終えて欲しいです。
Forbes JAPANでは引き続き、NBAの最新話を更新していきますのでご期待ください。僕と一緒にNBAを盛り上げていきませんか?
連載:まっつんのNBAだべり場