IOCは、個人中立選手(ロシアまたはベラルーシの国籍を持つ選手の呼称)は開会式の選手団パレードに参加できないと発表した。新たな規約では、個人中立選手には「行事を体験する」機会が与えられるとされているが、米AP通信は、これは開会式の観覧のみになるのではないかと推測している。IOCは今回の規約改定で、旧ユーゴスラビアの選手が1992年大会に個人で出場した際と同じ方式を適用すると説明した。ロシアまたはベラルーシの選手がパリ五輪でメダルを獲得した場合、表彰式では個人中立選手の旗が掲揚される。同委員会は、両国の選手が閉会式に参加できるかについては「後の段階で」決定するとしている。
IOCは、ロシアとベラルーシから合計で58人がパリ五輪に出場すると見積もっている。うちロシア国籍者が36人、ベラルーシ国籍者が22人とされている。
IOCは昨年12月、ウクライナ侵攻を理由にロシアとベラルーシに制裁を科し、両国の国旗や国歌、国を象徴する色などを公式行事や会場に掲げることを許さず、関係者を大会に招待しないと発表。さらに、ロシアまたはベラルーシ出身の選手はウクライナ侵攻を「積極的に支持していない」場合にのみ、大会に出場できるとした。ロシアは国家ぐるみのドーピング問題により、近年の複数の五輪ですでに制裁を受けている。
(forbes.com 原文)