キャリア

2024.03.17

未知の世界に飛び込むときの履歴書作成、特に重要な「説得力」を高める工夫

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キャリアチェンジしようとするときは、未知の世界に足を踏み入れるような感覚を抱く。けれどもとりわけコロナ禍以降は、キャリアを方向転換する人がますます増えている。

新しいキャリアパスを模索しようと関心が集まっている主な理由は、自身の価値観や優先順位を見直す人が増加していることだ。実際、キャリア関連サイトのiHireが実施した調査では「昨年1年間でキャリア変更を検討した」と回答した回答者は66%に上った。

とはいえ、キャリアの方向転換は容易ではない。同調査では、キャリアチェンジの前に立ちはだかる大きな障害として、金銭的なリスクがあること、先が見えず不確かなこと、キャリア転換のための履歴書の書き方がわからないことなどが挙げられている。

キャリアチェンジを成功させる上で極めて重要なのは、説得力にあふれた履歴書を作成することだ。優れた履歴書フォーマットには、キャリアを転換する動機と、自分が最も適した候補者である理由が、未来の雇用主にうまく伝わるように配置されている。

誰もが活用できる万人向けの履歴書フォーマットが存在するわけではないが、履歴書のタイプとしては、混合型(コンビネーション型)が望ましいだろう。つまり、学歴や職歴を時系列でまとめた「時系列型(chronological)」と、資格や経験、業績別にまとめた「職務型(functional)」の混合で、それぞれの良いところを盛り込むことができる。フォーマットの前半で自分のもつスキルを強調しつつ、ひと目ですぐ理解できるようなかたちで職歴も列挙するスタイルだ。

キャリアで目指したいゴールを定めたら、次なるステップは、自らを優れた候補者として位置づけることだ。新たな分野に足を踏み入れるのが不安なら、これから紹介するヒントを活用してほしい。そうすれば、人の目に留まるような履歴書を作成できる。

手短な自己紹介から始める

キャリアチェンジのための履歴書は、まずは自己紹介から始めるべきだ。そのために、キャリアチェンジを目指している理由、これまでの経験が新たな分野でも応用可能であること、申し込んでいるポジションには自分が誰よりも適している理由を、1つの短い段落にまとめよう。

エレベーターピッチ(エレベーターに乗っているくらいの短い時間で自分や商品をアピールする方法)のようなものだと考えればいい。自分の経歴や転職動機を説明すると同時に、履歴書を読む人とのつながりを築くのに役立つ簡単な方法だ。

例を挙げよう。

「金融分野の優れたプロフェッショナルとして、15年を超える経験で得た定量化スキルと問題解決能力を、会計業界でも生かしていきたいと考えています。XYZ社では、クライアントが直面する課題がただちに解決されるよう、系統だったアプローチを武器にして熱心に取り組みます」
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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