米政府、CO2を出さない「クリーン水素」に1100億円の助成金を拠出

エネルギー省は「今回の資金を獲得したプロジェクトによって、米国は年間14ギガワットの燃料電池を製造できるようになる。これは米国の中型および大型トラックのエネルギー需要の15%を賄うのに十分な量だ。また、年間10ギガワットの電解槽を追加すれば、130万トンのクリーンな水素を毎年、追加で製造できる」と述べた。

バイデン政権は「水素ハブ」設置も支援

プラグパワーのアンディ・マーシュCEOは、Eメールの声明で「この助成金は、当社の燃料電池と電解槽の製造能力を増強することになると確信している」と述べた。

バイデン政権は以前に、全米7カ所の「水素ハブ」のプロジェクトに70億ドルの資金を提供し、さらに430億ドルの民間資金を投入して水素燃料の生産を拡大すると発表した。また、12月にはCO2をほとんど排出せずに製造された水素に、1キログラムあたり最大3ドルの税額控除を与える暫定ガイドラインを発表した。しかし、プラグ・パワーやカミンズなどの企業は、この規則が水素メーカーに既存の施設ではなく、新たなクリーン電力施設を利用することを求めている点が厳しすぎると批判していた。

カリフォルニア州では、トヨタのMIRAI(ミライ)やヒュンダイのNEXO(ネッソ)などを中心とした1万8000台以上の水素燃料電池車が走っている。しかし、ほとんどの企業やアナリストは、水素を重工業や肥料用アンモニアの製造、長距離輸トラックなどに使用する方が賢明だと述べている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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