米政府、CO2を出さない「クリーン水素」に1100億円の助成金を拠出

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バイデン政権は3月13日、総額7億5000万ドル(約1100億円)の助成金を、二酸化炭素(CO2)を発生させないクリーン水素テクノロジーを開発する企業や大学の研究機関などに拠出すると発表した。政府は、プラグ・パワーやゼネラルモーターズ(GM)、カミンズなどの企業が水素の製造に使用する電解槽や燃料電池の生産規模を拡大できるよう支援する。

これらの企業のうち、最も高額の助成金を交付されたのは、水と再生可能エネルギーを使って作られる「グリーン水素」の市場でリーダーを目指すプラグ・パワーで、3つの異なるカテゴリで合計8890万ドルの助成金を獲得した。ノルウェーの電解槽メーカーのNelも米国での2つのプロジェクトで5490万ドルを獲得した。

また、GMのスタートアップであるエレクトリック・ハイドロジェンやボッシュ、カミンズ、ドイツのThyssenkrupp(ティッセンクルップ)などの大手も多額の助成金を受け取った。このプログラムの資金は、超党派のインフラ法で割り当てられた。

ジェニファー・グランホルム米国エネルギー長官は声明で「本日発表されたプロジェクトは、大統領のInvesting in America(米国への投資)のアジェンダの資金提供を受けたもので、我々の進歩を加速させ、クリーンな水素における我々のリーダーシップが、今後何世代にもわたって全米で発揮されることを保証するものだ」と語った。

水素はクリーンエネルギーの可能性を大きく変えるものとして長い歴史を持つが、過去20年の間、技術的な課題に直面してきた。宇宙で最も豊富な元素である水素は、炭素を含まない資源から作るには安価ではなく、圧縮や貯蔵、運搬のコストも高い。

米国ではすでに年間少なくとも1000万トンの水素燃料が使用されているが、事実上そのすべてはCO2を発生するプロセスで天然ガスから作られている。エネルギー研究機関のRMIによれば、このプロセスでは、水素1キログラムを製造するごとに少なくとも8キログラムのCO2を発生させるという。連邦政府のこのプログラムは、企業がCO2をほとんと排出しないプロセスで水素を製造する際のコストを引き下げるためのものだ。
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編集=上田裕資

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