ジェフ・ベゾスのファンドが「代替たんぱく質」の研究機関設立に88億円投資

ジェフ・ベゾス(Shutterstock.com)

ジェフ・ベゾスが設立した気候変動対策基金のベゾス・アース・ファンドは3月12日、家畜由来の食品に代わる代替たんぱく質関連のイノベーションを促進するための「ベゾス・センター・フォー・サステナブル・プロテイン」という研究機関の設立に6000万ドル(約88億円)を投資すると発表した。

同ファンドの副理事長でベゾスの婚約者のローレン・サンチェスによると、この機関は「気候変動から抜け出す方法を模索する」ためのもので、代替たんぱく質の製造コストの削減や品質向上に向けたテクノロジーの開発を支援していくという。

アース・ファンドの食料関連のプログラムのFuture of Foodのディレクターのアンディ・ジャービスは、ブルームバーグの取材に、この機関が各大学と連携し今後の5年間で設立されると述べている。ベゾスは、アース・ファンドを通じて10億ドルを温室効果ガス排出削減のための食料や農業システムの変革に投じると述べており、今回の6000万ドルはそのコミットメントの一部とされている。

ベゾスは、動物性たんぱく質の風味を植物性成分の組み合わせで再現するAIプラットフォームを開発するうユニコーン企業「NotCo」にも投資を行っている。クラフト・ハインツの子会社の食品メーカーのオスカー・メイヤーは先週、NotCoとの提携で開発した植物由来のソーセージを用いたNotSausageとNotHotDogsという2つの商品を発売すると発表した。

ベゾスは2020年に気候変動の影響と闘うために、アース・ファンドを通じて10年間で100億ドルを投じると宣言した。同年、彼はアース・ファンドが気候変動対策に取り組む16の団体に合計7億9100万ドルを寄付したと発表し、その中には世界自然保護基金(WWF)への1億ドルや環境防衛基金(EDF)への1億ドルが含まれていた。同ファンドは最近、コンゴ民主共和国とコンゴ共和国での野生動物の保護活動を促進するためジェーン・グドール研究所に500万ドルを寄付すると発表した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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