外国籍社員の日本で困ったことランキング 

プレスリリースより

日本で働く外国籍の人の数は200万人を超えた。日本は安全で暮らしやすいとおおむね好評だが、当然、困ることもある。彼らが困っていることから、受け入れる日本側の問題点が見えてくる。

業務システムの設計開発などを行うシステムアイが、同社に勤務する外国籍のITエンジニア57人を対象に、日本での働きやすさ、住みやすさに関する意識調査を行った。出身国はアジア11人、中東1人、欧州3人、北米2人の計11カ国。日本企業の平均経験数は2社となっている。

まずは暮らしやすさ。よく言われることだが、日本は安全、交通が便利、街がきれい、人々が礼儀正しくて暮らしやすいと高評価だ。日本の治安についてあるインド人社員は、「パスポートやPCを忘れたときは盗まれなかったのに、傘は何度も盗られるのが不思議で仕方ない」と話している。

給与は、母国と同じか母国より高いと答えた人が6割近いが、約3割の人は給与は母国に比べて低いと答えている。母国なら同じ仕事で2倍から3倍はもらえるという意見が複数あった。円安で実質的な収入は減っているが、それでも日本が住みやすいから好きだと答えた人も複数いる。

日本企業のよいところも、外国人の客観的な目から評価されている。日本人は、日本の企業文化は海外から後れをとっていると思いがちだが、たとえば社員教育を行うジョブ型の雇用がよいという声がある。「突然クビにならない」ことや、残業代や交通費が支払われることが「すごい」など、古いと感じていた習慣がむしろ好感を持たれていたりする。

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文 = 金井哲夫

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