宇宙

2024.03.11 17:30

満ちていく月と木星の共演、一晩中暗い夜空が楽しめる今週の夜空

今週は日没後に三日月が見える(Getty Images)

3月10日の新月が過ぎ、今週は月が細い三日月になって現れるところが見られる。月曜夜の最も若い三日月は、わずか1.6%しか照らされていないので見ることは難しいが、火曜と水曜の日没後にはずっと見やすくなり「地球照」も観察できて、水星と木星にも接近する。

3月の新月の後、最初に見えた三日月は、世界中の敬虔なイスラム教徒が守っている1カ月続く日の出から日没までの断食期間「ラマダン」の始まりを表す。まや今年は、北米の皆既日食まで月が1回公転するだけであるという合図でもある。

何より今週は夕方に月が現れた後は、一晩中真っ黒で暗い夜空を楽しむことができる

今週の星空観賞と天文について、知っておくべきことすべてを以下に述べる。

3月12日(火曜日):極細の月

この日の日没直後、極細の月が西の空に現れるが、すぐに沈んでしまう。輝面比はわずか6%なので見つけるには開けた地平線と双眼鏡が必要だ。すぐ下には水星があり、上には木星が明るく輝く。

3月13日(水曜日):三日月と「地球照」

12%で輝く満ちていくスリムな三日月が、日没直後の西の空に見える。昨晩よりやや高く、少し長い時間留っている。三日月の暗い側に見える「地球照」を観察しよう。地球の氷冠と雲に反射した太陽光が月の表面を照らす現象だ。月の上には木星が見える。

3月14日(木曜日):三日月と木星

21%で照らされた満ちていくスリムな三日月が、日没のすぐ後に現れる。昨夜は木星の下に見えた月が、今夜は木星より少し高い位置にある。近くに天王星も見える。 

3月15日(金曜日):三日月とプレアデス星団

輝面比31%の満ちていく三日月が、西の空で数時間見える。すぐそばには夜空で最も華麗な散開星団、プレアデス星団(すばる)が輝いている。約800個の星で構成されているプレアデス星団が「七姉妹」と呼ばれているのは、そのうち7つが肉眼で見つけられるほど明るいためだ。近くに見えるオレンジ色の星、アルデバランは、おうし座で最も明るく、太陽系から約65光年離れている。
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翻訳=高橋信夫

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