Facebook Messengerは順調に伸びている。メタは、かつて私が警告した多くの欠陥を修正してきた。エンド・ツー・エンド暗号化は今やデフォルトになっている。少なくとも欧州では、Messengerをフェイスブックから分離することが可能になり、ソーシャルメディアを閲覧してからメッセージを見るリスクが排除された。そして、成人が未成年者にメッセージを送ることに関して新たな制約が課せられたのも重要な変更だ。
しかし、最近見出しを飾ったのは、メタのもう1つの巨大メッセージングサービスであるWhatsAppが、欧州のデジタル市場法(DMA)の規制の下でサードパーティーアプリに門戸を開いたことだ。DMAはいわゆるゲートキーパー(たとえばフェイスブック)が、いわゆるゲートウェイプラットフォーム(MessengerやWhatsApp)を開放することを義務づけている。
WhatsAppの新たな動きは、参加するメッセージングプラットフォームの規模の小ささを踏まえると、期待された効果を得られていないようだ。しかし多くの人々は、Messengerがこのオープン化に参加すると思っていた。両者は兄弟であり、何といってもメタのユーザーがプラットフォームを横断して相互につながることができるのは間違いなく理に適っているからだ。
しかし大きな驚きがあった。WhatsAppのサードパーティーチャットハブにMessengerが加わることの確認した私の質問に対し「それは私たちが取り組んでいることではありません」とメタの広報担当者は回答した。
これは10億人のMessengerユーザーにとって悪い知らせだ。なぜならWhatsAppは規模が大きく、そのメンバーは若くて国際的に多様だからだ。さらに統合化は、Messengerを使っていない多くのユーザーに対するアピールにもなる。