健康

2024.03.07 09:00

コロナワクチン217回接種、免疫の状態は? ドイツで驚きの調査結果

荻原藤緒
1674
男性は研究チームに血液と唾液のサンプルを新たに提供し、ワクチン接種後に採取された血液サンプルの一部についても調査を許可した。また、研究に協力し始めた後もさらにワクチンを接種すると主張し、実際に接種した後の血液サンプルも提供した。

ショーバー博士は、「研究期間中に本人の強い希望でワクチンを追加接種した際、男性の血液サンプルを直接採取できた。これらのサンプルを使って、免疫系がワクチン接種にどのように反応するかを正確に調べることができた」と説明した。

男性はワクチンの副反応について研究チームに報告しなかった。217回目のワクチン接種も免疫細胞に影響を及ぼし、その結果、新型コロナウイルスに対する抗体が大幅に増加したことがわかった。


「全体として、免疫反応が弱くなる兆候は全く見られず、むしろ逆だった」と研究チームの一員、カタリーナ・コッヘルは語った。

研究チームは、男性が過去に新型コロナウイルスに感染した形跡がないかも調べたが、それらしきものは見つからなかった。

数百回のワクチン接種は男性に悪影響を与えなかったようだが、研究者たちは論文の中で「適応免疫を高めるための戦略として、過剰なワクチン接種を推奨はしない」と強調している。ショーバー博士も「接種回数が多ければ多いほど、副反応のリスクも上がる」と指摘した。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事