サムスン・インドのソーシャルメディアチームは、これまでのGalaxy Aシリーズの成功を受けて、Galaxy A55 5GとGalaxy A35 5Gを発表し、発売日が3月11日であることを明らかにした。しかし、価格や小売店での販売に関する詳細はまだ明らかにされていない。
マーケティングでは、防水・防塵設計、低照度での撮影性能、そしてサムスンExynos（エクシノス）プロセッサのパワーといった特徴を「Awesome（すばらしい）」と表現し、Galaxy Aの「A」は「AwesomeのA」と称えている。
だがサムスンは、残念なニュースも認めている。この端末には4年間のソフトウェアアップデートと5年間のセキュリティアップデートが提供されるだけだ。これらの数字は昨年なら歓迎されたかもしれないが、Galaxy S24ファミリーを含む2024年のフラグシップモデルのいくつかはすでに、ソフトウェアとセキュリティの7年間のアップデートを提供している。
また、生成AIソフトの可能性を全面に押し出した表現が、発表のどこにも見られないのも不思議だ。それらの発表は実際の発売までお預けになっているのかもしれないが、他のサムスンの発表会では、AIの台頭が早い段階で明かされていたこととは対照的だ。
現在、端末上のAIはローカルとクラウドベースの処理が混在している。前者は強力なプロセッサを必要とし、最新世代にはAIに最適化された専用ハードウェアが搭載されている。Galaxy Aシリーズの安価で性能の低いチップセットでは、ローカルにおいて許容できるレベルでAI処理を実行できないのかもしれない。またサムスンは、新モデルの潜在的な何百万人もの所有者に対して、すべてのクラウドベースのAIサービスへのアクセスを保証する準備ができていないのかもしれない。
このため、サムスンが携帯電話のより実用的な領域に焦点を当てる理由も納得できる。利用者保護、写真撮影そして実用性の高い電話機能は、中価格帯の市場にとって魅力的だ。出張中にポルトガル語でパステル・デ・ナタ（ポルトガルの伝統的デザート）を注文できる能力よりもずっと重要なのだ。
（forbes.com 原文）
