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2024.03.08 11:00

フォーブス「フィンテック50」で注目の暗号資産関連3社

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ビットコインの価格は2023年に約150%上昇した後に、今年に入りさらに急騰している。上昇の背景には、米証券取引委員会(SEC)が1月に現物ビットコインETFを承認したことや、暗号資産市場が2022年の暴落から立ち直ったことが挙げられる。

FTXの創業者で有罪判決を受けたサム・バンクマン=フリードが量刑判決を待ち、バイナンス創業者のチャンポン・ジャオがマネロン対策を目的とした銀行秘密法違反の罪を認め、CEOの座を退くなど、暗号資産業界は大きな転換期を迎えている。こうした中、業界のリーダーたちには、強まる規制当局の監視や厳しい経済状況を乗り越え、より持続可能な成長を達成することが求められている。

これらの点は、フォーブスが2月9日に発表した最も革新的な金融テクノロジー企業50社を選ぶ年次リスト「フィンテック50」の2024年版に反映されている。ここでは、同リストに選出された企業の中から、暗号資産とブロックチェーン関連の3社を紹介する。

Chainalysis(チェイナリシス)

ブロックチェーンの分析企業であるチェイナリシスは、オンチェーンデータを使用して暗号資産の取引を追跡し、詐欺やハッキング、デジタル資産に関連した不法行為を特定する。同社は、収益の70%以上を公共部門から得ており、世界中の捜査当局担当者を訓練している。2023年には、IRS(米国内国歳入庁)の犯罪捜査部門と連携してウクライナの法執行官70名に対してブロックチェーン分析スキルの訓練を行った。またイスラエルの対テロ機関である「National Bureau for Counter Terror Planning」は、チェイナリシスの協力を得てテロ組織ヒズボラから仮想通貨を押収した。チェイナリシスは、米国各地の法執行機関と提携してフェンタニルの違法取引における決済を追跡している。

・所在地:ニューヨーク州ニューヨーク
・調達額:5億3500万ドル(GIC、Paradigm、Accelなどが出資)
・評価額:86億ドル(2022年5月時点)
・実力:公共部門の顧客数は、2022年に世界50カ国で200だったが、現在は60カ国で300にまで拡大している。
・創業者:現在53歳のCEOのマイケル・グロナガーは量子力学の博士号を持つ。彼は、暗号資産取引所のKraken(クラーケン)を共同設立した後、2015年に退社してチェイナリシスを創業した。CSO(最高戦略責任者)は、現在33歳のジョナサン・レビンが務めている。
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編集=上田裕資

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