海外

2024.03.08 11:00

フォーブス「フィンテック50」で注目の暗号資産関連3社

安井克至

Fireblocks(ファイアブロックス)

ファイアブロックスのソフトウェアは、BNYメロンやBNPパリバ、eToroなどの機関投資家が暗号資産を安全に保有できるよう支援している。同社は、伝統的な金融資産をトークンに変える「トークン化」によって取引をより迅速かつ低コストで決済するための事業を2023年に強化した。同社が手がけたプロジェクトには、年間150億ドル規模のイスラエル国債市場のトークン化が含まれる(同社は、2028年までに世界で1兆ドル規模の債券資産がブロックチェーン上で発行・管理されるようになると予測している)。ファイアブロックスはまた、10行の銀行によるステーブルコイン発行を支援しており、今後さらに25行のステーブルコインプロジェクトを実施する予定だ。

・所在地:ニューヨーク州ニューヨーク
・調達額:10億ドル(Spark Capital、Cyberstarts、Coatueなどが出資)
・評価額:80億ドル(2022年1月時点)
・実力:創業以来、ファイアブロックスは1億7000万ウォレットと4兆ドル以上の取引をサポートしてきた。
・創業者:現在41歳のCEOのMichael Shaulov(マイケル・シャウロヴ)は以前、サイバーセキュリティ・スタートアップLacoon Mobile Security(ラクーン・モバイル・セキュリティ)を設立していた。

Gauntlet(ガントレット)

ガントレットは「UniswapUNI」や「ArbitrumARB」などの分散型金融(DeFi)プラットフォームのリスク管理と収益最適化を支援している。同社が提供する「Gauntlet Risk for Defi Protocols」は、分散型自律組織(DAO)の取引リスクをリアルタイムで監視するツールを備えている。同社は、2023年の暗号資産の冬においても、顧客数を2022年の29から36に増やした。14ある中・大規模プロトコルのうち、9つが同社の顧客だ。

・所在地:ニューヨーク州ニューヨーク
・調達額:4500万ドル(Ribbit、Paradigm、First Roundなどが出資)
・評価額:10億ドル(2022年3月時点)
・実力:同社は、総額90億ドルを超える顧客のプロトコル資産を保護することに貢献している。
・創業者:CEOは、現在35歳のTarun Chitra(タルン・チトラ)、CTOは37歳のRei Chiang(レイ・チャン)、COO(最高執行責任者)は36歳のJohn Morrow(ジョン・モロー)が務めている。
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米フォーブスが選ぶ「フィンテック50」に初選出された8社の事業内容

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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