アップルの新しい2つのノートパソコンは、期待されていたMacBook Airシリーズのアップデートだ。13インチと15インチのモデルは明らかな外観の違いを除けばほとんど変わらない。8コアGPUか10コアGPUか、RAMは8GBか16GBか24GBか、ストレージは256GBから最大2TBまでの選択肢がある。
どちらのモデルもAppleシリコン M3チップセットを搭載し、M2チップセットと比べて17~21%の性能改善を提供する。ここポイントがある。
M3 MacBook Airの発売にともない、シリーズの残りのモデルは高価な新モデルのために道を譲った。アップルはM2 MacBook Airを発売した際、M1 MacBook Airをラインナップに残すことで、M2の価格を高く維持できるようにした。M1 MacBook Airの発売から3年あまりがすぎ、ティム・クックCEOとそのチームは、ようやく最初のApple Silicon Airを引退させる決断を下した。
すなわちそれは、M2 MacBook Airがシリーズの下位へと移動し、初めて999ドル(日本では14万8800円〜)という価格になったことを意味している。度重なるアップグレード戦略のおかげで、M2 AirとM3 Airの違いはほとんどない。2つのモデルはメモリもストレージのオプションも同じでソフトウェア互換の問題もない。
実質的な違いは、M2とM3の仕様だけだ。後者の方が性能も潜在能力も高いが、どれほど自分に必要かを考えるべきだ。多くの人たちが証言しているように、M2 MacBook Airは平均的な消費者にとって十分すぎるパワーを備えている。20%の改善は「最高」を手に入れたい人たちに安心感を与えるだろうが、もし「本当の最高」を求めるなら、より高性能(かつ高価)なM3 ProやM3 Maxチップセットを搭載したハイエンドのMacBook Proに目を向けているはずだ。
あなたは20%高い性能のために100ドル余分に払いたいだろうか。そこにそれほどの違いはなさそうだが、来店者は次々に新しいM3 MacBook Airを買っていくだろうと私は思う。しかし、この困難な時期に少しでも出費を抑えたい人にとって、999ドル(14万8800円〜)のM2 MacBook Airは、検討に値する「特別価格」だ。
(forbes.com 原文)