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2024.03.05 17:00

世界の「選挙の年」にローマ教皇が提唱する女性リーダーの必要性

安井克至

世界の「半数」が新たなリーダーを選出

2024年、世界はさらに多くの問題(紛争、気候変動、自然の喪失、不平等の拡大など)に直面している。それらに対する解決策を提示するためには総力を挙げて、最高の知性を結集させる必要がある。

そして、世界では2024年、人口の約50%にあたる40億人近くが、自らが望む未来のためのリーダーを選出する機会を得る。それは、世界が直面する課題への取り組みに、多大な影響を及ぼすことになる。

ただ、女性のリーダーたちによりポジティブな特性があると指摘されるとはいえ、すべての女性たちが本質的に、男性より平和的なわけでも、気候変動問題への取り組みに積極的なわけでもない。

例えば、イタリアのジョルジャ・メローニ首相とフランスの極右政党、国民連合(RN)のマリーヌ・ルペン前党首はどちらも、気候変動対策やエネルギー転換(脱炭素化など)を支持せず、化石燃料に依存する現状を維持したいようだ。

また、男性たちをみても明らかに、大半は紛争が問題の解決策になるとは考えていない。排出量削減や、2050年までの「ネットゼロ(排出量を正味ゼロにする)」を目指す取り組みを主導する男性たちも多い。

各国の選挙の候補者や政財界のリーダーについて、私たちが特に注目すべきものは、その人たち自身の価値観だろう。教皇は、それが「思いやり、勇気、配慮」といった「特に女性たちと関連性がある」ものだと指摘している。

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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