暗号資産

2024.03.05 12:00

ビットコイン急騰の裏に「中東マネー」とベゾスの投資説が浮上

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ビットコインの価格は、2022年11月のFTXの破綻を受けて約1万5000ドルに沈んで以降に300%以上も上昇し、3月4日現在で6万5000ドル付近で取引されている。
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そんな中、カタール政府やアマゾン創業者のジェフ・ベゾスがビットコインを買い始めたという荒唐無稽な噂が渦巻いている。

トランプ前政権の短命に終わった広報部長として知られるアンソニー・スカラムーチは、4日のX(旧ツイッター)の投稿で「マックス(・カイザー)の話によると、カタール政府がバランスシートにビットコインを追加したのかもしれない」と発言した。

マックスというのは、エルサルバドル政府のビットコイン戦略に協力している風変わりなビットコイン投資家のマックス・カイザーのことだ。彼は以前「カタールの政府系ファンドが 5000億ドル(約75兆円)のビットコインを購入しようとしているという噂が浮上した」と、根拠を示さずに主張していた。
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現在はヘッジファンドのスカイブリッジ・キャピタルの創業者として知られるスカラムーチは、4日の投稿に「今、それが起こっている」と主張するカイザーの投稿を引用した。そこには「カタールの首長が、ビットコインの導入を支持するエルサルバドルのブケレ大統領と会談した」という昨年9月のカイザー自身の投稿が添えられていた。


米国の暗号資産銀行Custodia(カストディア)のCEOのケイトリン・ロングも昨年12月に、この見方を支持する投稿を行っていた。

一方、正体不明のアカウントが、ここ1年で32億ドル相当のビットコインを購入したとことが確認されている。暗号資産のデータプロバイダーAmberdata(アンバーデータ)の調査ディレクターのクリス・マーティンはニュースサイトDecryptの2日の記事で「このクジラ(暗号資産の大量保有者)の正体がある種のファンドであっても驚かない」と述べ、この謎の買い手が現物ビットコインETFの背後にいるウォール街の大手である可能性は低いと指摘した。

そんな中、ジェフ・ベゾスがビットコインを購入しているというソーシャルメディアのゴシップに過ぎない荒唐無稽な噂も広まっている。「ジェフ・ベゾスは今、ビットコインに手を出しているのだろうか」と、ビットコインのリワード(報酬)関連の企業Apollo(アポロ)の共同創業者のトーマス・ファーラーは2月28日にXに投稿した。

ファーラーは、ベゾスが85億ドル相当のアマゾン株を売却したことを報じる記事のリンクを添えて、ビットコインの高騰がビリオネアのFOMO(乗り遅れることへの恐怖)に後押しされている可能性を示唆した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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