まずは、記事数の推移から大まかな傾向が読み取れる。政倫審の記事数のピークは2月29日の正午。そこから深夜にかけて緩やかに減少していく。大谷の結婚発表があった16時から一気に大谷の記事が増え、18時のピークには記事数は政倫審のおおよそ4倍にもなった。その瞬間、政倫審の記事はやや減ったものの19時には持ち直している。つまり、政倫審の記事数は、正午からの緩やかな減少傾向が続いていて、大谷結婚による影響はほとんどなかったと見られる。
大谷結婚会見があった翌3月1日は、双方とも同じような記事数で推移していて、互いに干渉し合っている様子は見られない。大谷の記事が増える時期に政倫審の記事も増えているのは、おそらくメディアの記事の公開時間が重なっているためと推測される。
問題はPV、つまり実際に読まれた割合だ。これはQlipperの独自技術で予測された仮想PVなのだが、大谷のPVが増えると政倫審のPVが減り、大谷のPVが減ると政倫審のPVが増える傾向が現れた。メディアが公開する記事数とは別に、読者の関心には相関が見られた。
ということは、メディア側には政倫審の記事を意図的に減らしている様子は見られず、むしろ読者の関心が変化していたために、そのように感じられたに過ぎない。陰謀論はまったくの思い込みであることが、データで示された形だ。
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