起業家

2024.03.05 14:30

DXで商業用不動産業界のペインをなくす

Forbes JAPAN編集部
平井:エムレさんもうちのメンバーと雰囲気が似ていると思います。実際、投資家を説得するというよりは、仲間に入ってもらう時の話し方で口説けたなって(笑)。

湯浅:部室に入れてくれてありがとう(笑)。確かに、僕たちには、ビジネスだけじゃない関係があるよね。お互いに墓場までもっていくような個人的な秘密も共有しているし。それでも、僕はメンバーの中で特にクレイジーな役回りをしている自負がありますよ。「もっとリスクをとって大きなことをやっていこうぜ」と言い続けている。

平井:エムレさんはあえて熱いメッセージを発信してくれているんですよね。僕は大企業でのサラリーマンを経て起業した経緯があり、いろんなロジックを積み重ねて、説明可能な範囲で計画を立てる傾向があるので、視座を引き上げてくれることはありがたいです。おかげさまで「estieマーケット調査」は、お客様にとって不可欠なサービスに育ってきた実感があって、今では大手の不動産デベロッパーやJ -REIT(不動産投資信託)運用会社の7割以上が使ってくれています。最近では複数のプロダクトで成長を図る「コンパウンドスタートアップ戦略」を打ち出して、業界向けの業務システムなど、この1年間で6つのプロダクト群をリリースできました。

湯浅:商業用不動産の業界全体をDXするというビジョンを実現してもらいたいし、日本のコンパウンドスタートアップのリーディングカンパニーとして成功事例をつくってほしい。将来的には、アジアでの事業展開も期待しています。


ゆあさ・エムレ・ひでかず◎グロービス・キャピタル・パートナーズ(GCP)パートナー。デロイトトーマツコンサルティング、KPMGマネジメントコンサルティングを経て2014年6月GCP入社。主に産業変革を目指す国内スタートアップへ投資。

ひらい・えい◎estie代表取締役。東京大学経済学部を卒業後、三菱地所に入社。米国・英国・ASEAN・中国における不動産投資運用、賃貸、開発業務に従事。新事業創造部を兼務後、オフィスビル賃貸営業を経て、2018年estieを創業。

文=眞鍋 武 写真=平岩 享

この記事は 「Forbes JAPAN 2024年3月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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