大統領の主治医であるケビン・オコナー医師は、バイデン大統領が「健康で活動的な81歳の男性」で「職務に適して」おり、責任を果たす能力があると判断した。今回の診断書の公表に先立ち、記者の質問に答えたバイデン大統領は、主治医から「若すぎると思われている」と冗談を飛ばした。
診断書によると、大統領は「極めて詳細な神経学的検査」を受けたが、脳卒中やパーキンソン病のような小脳やその他の中枢神経障害と一致する兆候は見つからなかった。ただ、足には脱力やしびれ、痛みを引き起こす末梢神経障害が残っている。昨年2月に公表された前回の健診との比較で最も注目すべき変化は、睡眠時無呼吸症候群の症状に対処するため、陽圧呼吸(PAP)療法を取り入れたことだという。バイデン大統領は昨年3月に基底細胞がんの皮膚病変を切除し、6月には根管治療を受けていた。
だが、今回の良好な健診結果とは裏腹に、米国人の多くは年齢を理由にバイデン大統領の職務遂行能力を不安視している。米キニピアック大学が最近行った世論調査では、回答者の67%がバイデン大統領は「次期の任務を果たすには高齢すぎる」と答えた。一方、77歳のドナルド・トランプ前大統領に対して同じように回答した国民の割合は57%にとどまった。
今週、テレビ番組に出演したバイデン大統領は、大統領としての自身の年齢に懸念を抱く人々をたしなめた。同大統領はトランプ前大統領も「私と同じくらいの年齢」だとした上で、実年齢が何歳かではなく、その人の「考え方が何歳か」が重要だと強調。トランプ前大統領は、あらゆる問題を(前の時代に)引き戻す人間だと批判した。
(forbes.com 原文)