欧州

2024.02.28 12:30

現代版「バンザイ突撃」繰り返すロシア軍、多大な犠牲出しながらも前進

2019年1月、サンクトペテルブルクで行われた軍事パレードで走行するロシア軍のBMP-3歩兵戦闘車(Karasev Viktor / Shutterstock.com)

ロシア軍は翌日、今度はBTR-82装甲兵員輸送車3両をロボティネ方面に突入させた。1両はウクライナ側の地雷を踏んで爆破され、別の1両はウクライナ軍第118独立機械化旅団の所属とされる兵士が放ったRPG対戦車擲弾を被弾する。その結果、突撃は少なくとも一時的には停止を余儀なくされた。

バンザイ突撃戦法はロシア軍に非常な大きな犠牲を払わせている。ウクライナ国防省の発表でロシア軍が1日におよそ800人の人的損失を出しているのも、こうした攻撃が原因の1つだろう。あるいは、OSINT(オープンソース・インテリジェンス)アナリストのアンドルー・パーペチュアの集計で、24日25日の2日間でロシア軍のBMPとBTRが計19両撃破もしくは遺棄されたのもそのせいだろう。
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全面戦争を始めて2年間、ロシア軍はBMPやBTRを月に平均約80両失ってきた。最近は月に数百両の規模に膨らんでいる。これは冷戦期の古い車両の在庫が大量にあるロシアといえども、そう長くは持ちこたえられない消耗ペースだ。

ロシア軍は、あと1年は激しい戦いを続けられるだけの歩兵戦闘車を保有していると考えられる。だがその後は、歩兵を戦闘に送り込むには別の手段を見つけなくてはならなくなるだろう。

半面、短期的には現代版バンザイ突撃が、自軍の大きな犠牲をともないながらも機能している。ロボティネは現在、ウクライナ側もロシア側も完全には掌握できていない「グレーゾーン」になっている。CDSによれば、ロシア軍はバフムート近郊の村イワニウスケ方面でも前進している。
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forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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