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2024.03.02 14:15

アート×テクノロジー×非営利団体 NY在住キュレーターが導く日本のポテンシャル

日米のギャップを感じられるからこそ斯波氏には挑戦してみたいことがあるという。それは「Youは何しに日本へ?」のアーティスト版をやるというようなものだ。

斯波:「もっと積極的に日本人は海外の人から日本の魅力を学ぶべきです。アジアン・カルチュラル・カウンシルにいた際に、日本の地方のお祭りを研究したい、日本の伝統を学びたいというアーティストの応募をたくさん受けました。自分のユニークさは外の人から教えてもらうまでわかりにくかったりします。文化交流というのは1+1が2以上の結果をもたらすものである事を、私はロックフェラー財団の3非営利団体を得て、理解することができました。

海外の多くの方は日本に行きたいと思っています。なぜならば文化が素晴らしく、食べ物も美味しく、歴史もユニークだから。私は海外のアーティストが日本の魅力を調べて発信するのが良いと思っています。その地域にとっては当たり前の文化、伝統、しきたりなども外からのアーティストにとってはたまらない刺激となるでしょう。 彼らがその場所に行く事でしか見られないもの・会えない人・できない体験をし、まだまだ知られていない日本の隠された魅力を世界に発信してくれることができると思います。地方活性化にもつながるし。逆に、日本のアーティストも自分のユニークさを海外にいくことで知るので、ぜひ自己発掘と最大限のアート体験ができるNYにいらしてほしいです。

日本は今までは言語の壁が足枷になっていましたが、通訳ソフトが発展してその障壁がなくなりつつあるこれからはAIとアーティストを組み合わせることにより魅力を発信していけると考えております。AIだけではなく、ユニークさが武器になるブロックチェーンなどさまざまなテクノロジーも味方にしていけると信じています。

航空会社や旅行会社と組んでこの取り組みを実現していけたら最高だと思っています。」

アーティストおよび日本の良さを見出そうと思っている人にNYに来てもらいたい、と斯波氏は続ける。世界のアートの中心NYに来ること、日本の外に出ることが新たな視点を得るには効果的・効率的なので、NYに来ることが日本をアップデートするための近道である、と。「ブルックリン実験アート財団」はまだ動き出したばかりだが、アートレジデンシーやAIを用いたガバナンスのあり方などこれからの動きが楽しみでならない。

日本でも「プリュラリティー」という思想のもと新たなガバナンスのあり方が始まっていたり、日本財団もテクノロジーを活用した非営利団体を増やしていこうとする動きも出てきている。日本で起きている面白い動きと「ブルックリン実験アート財団」を繋げていくことも面白い未来につながるのではないか、と考えている。読者の中でも新たなアイディアが浮かんだ方がいるのではないか?ぜひそのアイディアを実現する交流も意識することにより1+1が2よりも遥かに大きいワクワクする未来を一緒に作っていこうではないか。

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