マット・ミルズ:「拡張現実の未来を加速する画像認識」
「もし私たちの携帯電話が、私たちと同じように世界を見ることができたら、すばらしいと思いませんか」と話すミルズのTEDトークは2012年のものだが、スマートフォンが物理的な物体に命を吹き込む様子を見事に表している。「この技術によって、誰かの目を通して世界を見ることができるようになります。そしてその人がそれを効果的に保存し、現実世界に存在するさまざまな物理的なものにタグ付けすることができるのです」とミルズはいう。
ブレーズ・アグエイラ・イ・アルカス:「拡張現実マップ」
「3D環境は、あらゆる種類のアプリケーションが活躍できるキャンバスです」とブレーズ・アグエラはいう。2D地図から進化した街の3D画像、つまり『ストリートビュー』に、私たちはすでに慣れ親しんでいる。しかし、このTEDトークが行われた2010年当時、Flickrの写真をBing上の地図に表示することは非常に最新鋭で興味深い取り組みだった。アグエラは、ARマップを使うことで、地図だけでなく、他の人が付けたタグも見ることができると話す。空を見上げれば、デジタルマッピングされた星座が見える。このTEDトークは、当時の技術でできたことだけではなく、空間コンピューティングの未来について考えるヒントをくれるものだ。ジョン・アンダーコフラー:「ユーザー・インターフェースの未来」
映画『マイノリティ・リポート』に登場するジェスチャーを覚えている人は多いことだろう。しかし、あのジェスチャーが映画のために実際に研究されたものだということは知っていただろうか。「コンピュータに空間ついて説明し、理解させたとすると、どんなことが起こるでしょうか」とアンダーコフラーは観客に問いかけた。答えは、現実世界を自分の手で操作することができるということだ。このTEDトークで示された具体例として、コンピュータと建築家とが手を取り合い、コンピュータが、建物が映し出す影や道路からの距離をモデリングするというものがあった。このTEDトークが行われた2010年当時から数えると、この研究は15年前から行われてきたものだ。