北米

2024.03.03

「ホームレスのいじめ動画」がTikTokとYouTubeで問題化、アカウント停止に

Photo by Mario Tama/Getty Images

ホームレスの人々をドローンで撮影した動画をネット上に公開していたSNSアカウント「BumsNDrones」が、2つの主要プラットフォームから停止処分を受けた。TikTokとYouTubeは2月14日、ポリシー違反を理由に同アカウントを停止した。

YouTubeの広報担当のハビエル・ヘルナンデスは「ストーカー行為やその他の嫌がらせを禁止するガイドラインに違反したため、問題のチャンネルを停止した」と述べた。しかし、その後もBumsNDronesの動画は、フェイスブックとインスタグラムで視聴ができ、フォロワー数は100万人を超えていた。「検討の結果、BumsNDronesは当社のポリシーに違反したため、アカウントを削除した」とメタの広報担当のエリン・マクパイクは語った。

コロラド州プエブロに住むヘンリー・ボルンダが運営するこのアカウントは、路上生活を余儀なくされている人々の動画を配信していた。嘲笑的な効果を狙った音楽に合わせたTikTokの動画は、削除された時点で数十万回再生されており、ある動画の再生回数は990万回を超えていた。BumsNDronesのフォロワー数は、インスタグラムが120万人、YouTubeが約1万1000人、フェイスブックが約5000人だった。

ホームレスの擁護者やドローンの専門家は、これらの動画がハラスメントに該当し、航空法に違反する可能性があると指摘していた。先にインスタグラムに投稿された動画は、ホームレスの男性が公園のベンチで近づいてくるドローンを撃退しようとする様子を撮影したもので、オーケストラの演奏に合わせて編集されていた。

ボルンダにコメントを求めたが、回答を得ることはできなかった。彼は、その代わりにフォーブスからの質問を自身のインスタグラムアカウント上で共有し「何と言えばよいかわからない」と投稿した。彼のフォロワーの中には、これをフォーブスに対して侮辱的なコメントを投稿するための呼びかけだと解釈する者もいた。
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編集=上田裕資

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