英ロイター通信によれば、米西部サンフランシスコを訪れたバイデン大統領は「狂ったろくでなし」であるプーチン大統領やその側近のために「私たちは常に核紛争の心配をしなければならないが、人類存亡の危機は気候変動だ」と発言した。
ロイター通信の取材に応じたロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、国家元首が「そのような言葉」を使ってもプーチン大統領は気にも留めないが、そうした言葉を使うことによって自らの品位を落とすことになると批判。バイデン大統領は自らを「ハリウッドのカウボーイ」のように見せようとしてそうした言葉を選んだのかもしれないが「正直なところ、そのようには見えない」と嘲笑した。ペスコフ報道官はさらに、プーチン大統領が米国に対して「一言でも下品な言葉」を使ったことがあるかと問い掛け、そのような言葉は米国の恥になるだけだと非難した。
バイデン大統領の発言を批判したのはペスコフ報道官だけではない。ロシアのドミトリー・メドベージェフ前大統領はX(旧ツイッター)に「米大統領の発言とは対照的に、存亡の危機は気候変動などではなく、バイデン自身のような役立たずの老いぼれがもうろくし、ロシアに対する戦争を始める準備をしていることだ」と投稿した。
バイデン大統領は、米大統領選挙で共和党の最有力候補とされるドナルド・トランプ前大統領が、先週死亡したロシアの野党指導者アレクセイ・ナワリヌイに自身をなぞらえたことについても意見を述べた。トランプ前大統領は20日、米保守系FOXニュースのインタビューで、ニューヨークの裁判所から3億5500万ドル(約526億円)の罰金を科されたことについて「これはナワリヌイ(が受けた政治弾圧)の一形態だ。共産主義やファシズムの一種だ」と訴えた。この発言に対し、バイデン大統領は「あきれ返る」と反応。トランプ前大統領は自身をナワリヌイに例え「わが国が共産主義国になってしまったため、ナワリヌイが迫害されたように自身も迫害されたのだ」と主張しているが「これは一体どこから来たのかわからない」と一蹴した。
(forbes.com 原文)