宇宙

2024.02.23 11:00

疑似火星に1年間滞在、NASAが第2ミッション参加者を募集

Getty Images

火星で暮らしてみたいと思ったことはあるだろうか? NASA(米航空宇宙局)が、そのチャンスを(ある程度)提供している。NASAはいま、模擬体験火星ミッションの2回目に参加するボランティアを募集している(ミッションは全部で3回行われる予定)。

この模擬体験では、巨大な3Dプリンターで作られた約158平方メートルの建物の中で、宇宙で予想される状況を模倣した共同生活を、1年間にわたって送ることになる。

乗組員の健康およびパフォーマンス探査研究(Crew Health and Performance Exploration Analog、以下CHAPEA)」と呼ばれるこのミッションでNASAは、人類が実際に火星で探査活動を行う時に先駆けて科学データを収集することを目的としている。とりわけ機器の故障、通信の遅れ、リソースの制限といった、火星での現実的な課題が、宇宙で暮らす人や彼らの身体的・行動的健康にどのような影響を与えるかを観察したいと考えている。

NASAは声明で「応募者としては、ユニークでやりがいのある冒険を強く望み、人類初の火星への旅に向けたNASAの活動に貢献することに関心を寄せる人物が望まれている」と述べている。1回目のミッションは、2023年6月25日から開始されている。2回目のミッションは、2025年春に開始される予定だ。

CHAPEAの各ミッションでは、テキサス州ヒューストンにあるNASAのジョンソン宇宙センターに置かれた「マーズ・デューン・アルファ(Mars Dune Alpha)」と呼ばれる、居住スペースと作業スペースを合わせた施設で、4人のクルーが共同生活をする。

このミッションに選ばれた者たちは「サンドボックス」と呼ばれる施設における宇宙活動シミュレーションなどに参加する。サンドボックスは、居住施設の外に建てられたドーム型の施設で、赤い土や、火星に似せた風景が用意されている。
次ページ > 2回目の応募締め切りは4月2日(米国時間)

翻訳=ガリレオ

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