起業家

2024.04.20 09:15

【対談】秋元康×渡辺創太 28歳のWeb3起業家に「理解できないからこそ興味が湧く」

「YOAKE entertainment」の総合プロデューサーを務める秋元康

なぜWeb3企業がエンタメに参入する?

渡辺:僕らがつくっているのはWeb3のプラットフォームなのですが、プラットフォームは将来的には淘汰されて、世界に2〜3個しか残らないと考えています。だから現状のポジションにも満足していません。
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そこで、英語という言語の壁があり、数兆円規模の投資も見込めない日本人としての勝ち筋を描いたときに、アジアを代表する大企業にレバレッジをかけてトップまで上り詰めるのが最短距離だろうなと思っています。

そして、次のナラティブ見つけるのであれば、エンタメではないかと。インターネットがこれだけつながって、ネット内に国家のようなコミュニティができてきた今、そのコミュニティを強くしていくためにはエンタメの要素が重要だと捉えています。エンタメには人を動かす特別な力があります。一般的に複雑と言われるWeb3のUXのハードルも、超えていける力がエンタメにはあると思います。

あとは、僕らの技術でプラットフォームをつくっても、そこに載るアプリケーションが世界レベルで伸びないと僕らも伸びない。こういったことを踏まえてエンタメが突破口になるかなという期待をしています。そんな想いが「YOAKE entertainment」の設立につながりました。
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秋元:エンタメコンテンツをつくるときに、僕らがつくらなきゃいけないのは新しい習慣。ヒットじゃなくて、習慣をつくればいい。

例えばバレンタインデーが近づいたら自然に街中で「バレンタイン・キッス」がよく流れてくるのは、習慣を歌った曲だからで。韓国のドラマがここまで世界的に流行っているのも、アメリカ人に映像作品を「字幕で観る習慣」を付けたことが大きかったよね。

あとは、日本独自の文化を発信すること。AKB48が2009年にパリの「JAPAN EXPO」に出演したとき、僕が歌詞を一生懸命フランス語に訳してフランス語で歌うことを提案したら、メンバーが必死に覚えてくれた。でも、パリでは「日本語で歌え」と大ブーイングされて……。

この経験も踏まえて、創太くんには臆することなく、日本のカルチャーやエンタメをプラットフォームに載せて発信してほしい。それが当たったときが、一番爆発力があると思うんだよね。

渡辺:そうですね。
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文=田中友梨

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